コラーゲンとリン酸カルシウム — 骨基質を2成分で読む
硬さとしなやかさを生む2つの成分の分担を、骨基質から学びます。
硬さとしなやかさの2成分
骨基質は、有機質と無機質という性質の違う2成分の組み合わせでできています。硬くても折れにくい、という骨のバランスはこの比率で決まります。
| 成分 | 主成分 | もたらす性質 | もし失ったら |
|---|---|---|---|
| 有機質 | コラーゲン線維 | 引張りへの強さ・しなやかさ | 骨がもろく崩れやすくなる |
| 無機質 | リン酸カルシウム | 硬さ・圧縮への強さ | 骨が硬さを失い曲がりやすくなる |
コラーゲンが引張りを受け持つ
有機質の主体はコラーゲン線維です。引っ張られる力に強く、骨にしなやかさとねばりを与えます。無機質だけなら割れやすい素材を、コラーゲンが束ねて受け止める構造と考えると比率の意味が分かります。
リン酸カルシウムが硬さを受け持つ
無機質の主体はリン酸カルシウムの結晶で、骨に硬さと圧縮への耐性を与えます。体を支える柱としての役割はこの成分です。両者が重なり合うことで、骨は硬くしながら急な衝撃で割れにくい素材になります。
骨梁で2成分の働きを見る
海綿骨の骨梁は、力のかかる方向に沿って柱状・板状に配置された細い骨の構造です。太い平らな面ではなく、細い骨がしなやかに組み合わさって力を支えています。2成分の比率がもたらす「硬くても折れにくい」性質を、骨梁の見え方で観察するのがおすすめです。
復習ポイント
有機質と無機質のどちらが「硬さ」で、どちらが「しなやかさ」かを表から隠して答えてみましょう。もしかしたら失ったときの変化まで言えれば、骨の構造設計が理解できています。