口蓋を構成する骨 — 大口蓋孔と切歯窩
硬口蓋を前後で分担する2つの骨と、めじるしとなる孔を学びます。
口蓋は前後で2つの骨に分担される
口腔の天井にあたる骨の部分が硬口蓋です。硬口蓋は1つの骨でできているのではなく、前半と後半で分担されています。前半(約3/4)は上顎骨の口蓋突起、後半(約1/4)は口蓋骨の水平板です。なお、うしろの軟らかい部分(軟口蓋)は骨ではなく筋と粘膜の構造なので、本記事では骨の範囲だけを見ます。
| 部位 | を構成する骨 |
|---|---|
| 硬口蓋の前方(約3/4) | 上顎骨の口蓋突起 |
| 硬口蓋の後方(約1/4) | 口蓋骨の水平板 |
| 硬口蓋の中央の縫合 | 左右の骨が正中で合わさる線 |
まずは口蓋骨の水平板を確認する
口蓋を下から(口腔側から)見たとき、うしろ寄りに出る正方形に近い板が口蓋骨の水平板です。口蓋骨はこの水平板のほかに上下方向の板も持ち、鼻腔・翼口蓋窩側にも関わりますが、本記事では口蓋を構成する水平板に絞ります。
正中の切歯窩を探す
上顎骨の口蓋突起の下面(口腔側)にある切歯窩は、正中で切歯のすぐうしろに開く小窩です。ここには鼻口蓋神経と血管が通ります。観察の順としては、まず正中の切歯窩を見つけ、そこを起点にして口蓋を後方へなぞっていくのがおすすめです。
後方の大口蓋孔と神経・血管の出口
口蓋のうしろ寄り・外側寄りには、大口蓋孔が開いています。ここから大口蓋神経と血管が下りてきて、口蓋の全体をまわります。切歯窩が「正中・前寄り」、大口蓋孔が「外側・後寄り」という位置の組み合わせを覚えると、2つの孔は混同しにくくなります。
観察の手順をまとめる
口蓋を観察するときは、次の順でなぞります。
- 上顎骨の口蓋突起と口蓋骨の水平板の境目(縫合)を探す
- 正中前寄りの切歯窩を確認する
- うしろの外側寄りにある大口蓋孔へなぞる
大きい孔が「後・外側」、小さい窩が「前・正中」の対応で、位置づけを声に出して整理しましょう。
復習ポイント
口蓋の下面図を白紙に描き、前方3/4と後方1/4をどの骨で分けるかを書き込みます。切歯窩と大口蓋孔を添えることができれば、硬口蓋の骨の構成は完成です。