上顎骨と頬骨 — 眼窩下孔と頬骨顔面孔
顔の前面を分担する2つの骨を、小さな孔の位置から学びます。
顔の前面を大きく占める上顎骨
上顎骨は顔の前面を最も大きく占める骨です。目の下まで広がり、鼻の開口部のふちと頬の面も作ります。上顎骨は下顎骨と合わせて「顔の前面の土台」であり、本記事では下顎骨の細部をすでにある mandible-landmarks 記事へ譲り、上顎骨と、その横で眼窩の外下角を作る頬骨の2つに絞ります。
目の下に開く眼窩下孔
上顎骨の前面で、眼窩下縁の少し下に小さな孔が開いています。これが眼窩下孔です。ここからは、三叉神経第二枝(上顎神経)の終枝にあたる眼窩下神経と、同じ名前の動脈が出て顔の前面へ向かいます。位置は「眼窩下縁のすぐ下」と目を基準に直接探せるので、観察の起点にしやすい孔です。
頬骨は眼窩の外下角を作る
頬骨は、いわゆる頬の盛り上がりを作る骨です。眼窩の外側・下方の縁と角を支え、頬の形の骨組みになります。この頬骨の前面には頬骨顔面孔が開き、細い神経と血管が通ります。
頬骨弓は側頭骨との橋
頬骨からうしろへ向かって、橋のように横に走るのが頬骨弓です。頬骨弓は「頬骨の側頭突起」と「側頭骨の頬骨突起」が結ばれて完成します。頬骨弓の内側の面には咬筋が付着します。つまり頬骨弓は、咀嚼の力を頬骨と側頭骨の間でつなぐ、力の橋でもあります。
2つの骨の目印を整理する
| 骨 | ランドマーク | 特徴 |
|---|---|---|
| 上顎骨 | 眼窩下孔 | 眼窩下縁のすぐ下に開く。眼窩下神経・血管が出る |
| 上顎骨 | (前面の広い平滑な面) | 目の下まで広がり、顔の前面の土台になる |
| 頬骨 | 頬骨顔面孔 | 頬骨前面に開く細い孔 |
| 頬骨 | 頬骨弓(側頭骨と連結) | 咬筋が付着する力の橋 |
復習ポイント
正面の顔面頭蓋を観察し、眼窩下孔と頬骨顔面孔を「縦・横」で区別して探してみましょう。眼窩下孔が目直下の縦の位置関係、頬骨顔面孔が頬骨上の横方向の位置関係だと捉えられると、2つの孔の見分けが安定します。