蝶形骨 — トルコ鞍と翼状突起
頭蓋の中央にある蝶形骨を、トルコ鞍と翼状突起からたどります。
頭蓋の中央に収まる蝶形骨
蝶形骨は頭蓋の中央部に位置する骨で、前頭骨・側頭骨・後頭骨・上顎骨など、さまざまな方向から来る骨と相接します。中央にボディ、左右に広がる翼、下方に伸びる突起という配置から、蝶の形にたとえられています。頭蓋底を扱う既存の skull-base 記事とも、この中央の位置で話がつながります。
トルコ鞍は下垂体の座席
蝶形骨の中心にあるくぼみがトルコ鞍です。ここには下垂体が収まります。トルコ鞍の前後には鞍を支える縁が立ち、くぼみそのものが鞍の形をしています。
頭蓋の内側面を観察するとき、トルコ鞍は正中に迷わず見つかる目印になります。
小翼と大翼の上下関係
蝶形骨の左右には2対の翼があります。上・前方に張り出すのが小翼で、その下・外方へ広がるのが大翼です。この上下の重なり順を意識すると、蝶形骨の立体配置がつかめます。大翼は眼窩の外側壁と頭蓋底の外側寄りにも顔を出します。
両翼の間には裂け目が残ります。これは眼窩の記事で詳しく扱います。
下方へ突き出す翼状突起
蝶形骨の下面から、鼻腔のうしろ・咽頭側へ向かって翼状突起が突き出しています。この突起は、内側に寄る内側板と、外側に寄る外側板の2枚の板からできています。咀嚼筋の一部はこの板の周りに付着します。
3つの部分を整理する
| 部分の名前 | 位置 | 意味 |
|---|---|---|
| トルコ鞍 | ボディ中央のくぼみ | 下垂体が収まる。頭蓋内側面の目印 |
| 小翼・大翼 | 中心の左右 | 小翼は上・前方、大翼は下・外方に広がる |
| 翼状突起 | 下面から向下 | 内側板と外側板の2枚の板からなり、咀嚼筋の一部が付着 |
復習ポイント
トルコ鞍を中心に据え、その左右に小翼・大翼、下方に翼状突起を配置した図を白紙へ描いてみましょう。蝶形骨は「頭蓋の中央に居座る骨」であることを描き出せれば、頭蓋底で各骨と相接する位置関係の読み方が身につきます。