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骨学の基礎知識

後頭骨の構造 — 大後頭孔と後頭顆

大後頭孔と後頭顆を軸に、後頭骨の観察を整理します。

頭蓋の後下方を形作る骨

後頭骨は頭蓋の後面と下面を担う骨で、後頭部の外観を作ると同時に、頭蓋腔の底で脊髄への通路を備えています。本記事では、頭蓋底の広範な話題には踏み込まず、後頭骨単体のランドマークを観察範囲に絞ります。

大後頭孔を中心に見る

後頭骨の下面正中に、大きい孔が開いています。これが大後頭孔で、脳と脊髄をつなぐ通路が通る、頭蓋の中心にある大孔です。

脊髄が通る大後頭孔

大後頭孔のすぐ前外側には、左右1対の滑らかな関節面があります。これが後頭顆です。

環椎(第1頸椎)に接する後頭顆

後頭顆は、環椎(第1頸椎)の上の関節面に接して、頭蓋と頸椎を連ねる関節面となります。孔と関節面が「中心の大孔+その前外側の2個」という配置で並んでいることから、後頭骨下面の方位を復元できます。

項線は筋の付着線

後頭骨の外面(うしろ側)を見ると、横に走る線状の隆起が並んでいます。正中寄りの大きな線が上項線、その下に並ぶのが下項線です。

頸筋の付着・上項線

これらの線には、頸や背側の筋が付着します。後頭部の外面が「筋が引っ張るたびに力のかかる作業台」になっている、というのが骨の観察上の特徴です。正中には上項線から続く外後頭隆起が見えます。

ランドマークを一覧にする

ランドマーク 位置 意味
大後頭孔 下面の正中 脳と脊髄をつなぐ通路が通る大孔
後頭顆 大後頭孔の前外側、左右1対 環椎(第1頸椎)に接する関節面
上項線・下項線 後頭部外面、横に走る線状の隆起 頸や背側の筋の付着線

復習ポイント

下面図を観察し、大後頭孔→後頭顆→上項線の順に指でなぞってみましょう。大後頭孔が下面で下向きに開くこと、後頭顆がその前外側にあることを説明できれば、後頭骨の向きを他の頭蓋骨と区別して判断できます。

参考資料

OpenStax『Anatomy and Physiology 2e』7-2-the-skull