骨盤の入口と出口 — 上口・下口・ヤコビ線
大骨盤と小骨盤の境界を、入口と出口のめじるしから学びます。
骨盤は入り口と出口を持つ筒
骨盤は脊柱から両下肢へ体重を渡す骨の環ですが、内側には腔を持っています。その腔の上の開口が骨盤上口(骨盤入口)、下の開口が骨盤下口(骨盤出口)です。骨盤の構成や性差は他の記事に譲り、ここではこの2つの開口の枠組みだけを見ていきます。
骨盤上口とヤコビ線
骨盤上口は、大骨盤と小骨盤を区分する面の縁になっています。縁を描くのが境界線の分界線です。分界線はヤコビ線とも呼ばれ、仙骨の岬角から腸骨の弓状線、恥骨の恥骨櫛へとつらなる線で、上口のめじるしになります。
骨盤下口を囲む骨
下口は、尾骨と左右の坐骨結節、そして前方の恥骨弓に囲まれます。上口が整った面の縁であるのに対し、下口は突起と角度を組み合わせて囲む形をしています。
| 開口 | 囲む構造 |
|---|---|
| 骨盤上口 | 仙骨の岬角、腸骨の弓状線、恥骨櫛、恥骨結合の上縁 |
| 骨盤下口 | 尾骨、左右の坐骨結節、恥骨弓 |
大骨盤と小骨盤の位置関係
分界線より上方の浅い空間が大骨盤、下方の筒状の空間が小骨盤です。上口は両者の境界ですから、「上口の上には大骨盤、下には小骨盤」という位置関係を図で確認しておきましょう。
復習ポイント
骨盤の側面図と上面図を2枚描き、側面図に大骨盤と小骨盤の区切り、上面図に分界線が通る骨の名前(岬角、弓状線、恥骨櫛)を書き込んでください。下口を「尾骨、坐骨結節、恥骨弓」で囲めるかも合わせて確かめましょう。
参考資料
OpenStax『Anatomy and Physiology 2e』8-4-bones-of-the-lower-limb